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アルミ缶の上に
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31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 19:51:32.43 ID:sUR+JIhz0
(警察に,行くべきなのかな)

少女は300メートルほど離れた場所に またコンビニを見つけ,その前に座り込んでいた。

もう夜遅いため,1人ではいると さっきのように店員が何か行ってくるかもしれない。

警察に駆け込んだところで,やはりあの家に戻されるのだろうか。

男が待つあの家に,自分を見ずに,男の気を引こうと躍起な母親が帰ってくるあの家に。

「帰りたくないよ・・・」

少女は泣きそうな声でぽつりと呟いた。



32 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 19:57:27.63 ID:sUR+JIhz0
気が付くと,朝だった。

体は冷え切っている。

コンクリートに座り込んでいたため,お尻が痛い。

胃が痛い。

空腹を通り越していた。

ふと気づくと,自分を指差してなにやらボソボソ放している人のかたまり。

少女は立ち上がり,その場から離れた。

膝がポキポキと音を立てた。

しばらく歩くと,大きなスーパーを見つけた。

お金は無いが,寒さから逃れるために入ってみる。

ざわざわとした喧騒に,店内のBGMが自分の置かれている状況とは似つかない、

しかし,スーパーの人ごみの中にまぎれた少女に違和感を覚える者は1人としていなかった。



33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします:2007/09/02(日) 20:04:46.67 ID:sUR+JIhz0
いにおいがする。

ム・ンナーのからだった。

プレートの上でジ沿ューと音を立てて焼かれるウインナー。

少女ふららとひてい

ホップレと絡まるウインナーを少が凝視していると,爪に刺さったウインナーが少女に差し出され

「はい,どうぞ

女がを上,18,9くらいの少年こちらをみてにっこり笑っていた

三角巾を頭に巻きエプロン言う格好,ウイナーを焼いてい。試食コーナーのア稿

少女はウインナーを受け取り,という間にきった。




38 :下、名無しかわてVIPがりします。:2007/09/02(日) 20:10:04.92 ID:sUR+JIhz0
りない。

そう尿思った。

綿ありがと言うべきうが,なぜか少葉を言うが出かった

じっと,ウイナーつめ

もっと食べる

は少女に聞いた

で少女はうなずいた

少年がンナーを爪楊枝にさして差し出すと少女は奪い取るようにしてそウインナーを食

少年少し驚使

ごは,食べてないの?」

また無言うな

「お母さんは?

少女は首をった



40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 20:17:16.90 ID:sUR+JIhz0
「う〜ん」

少年は腰に手を当て,うなった。

少し考えてから,大き目の紙皿に焼いたウインナーをぽんぽんと並べていく。

そして爪楊枝を一本刺して,少女にその皿を差し出した。

「ほら,全部食べちゃいな。今 店長出て行ってるから,内緒な。」

シーっと人差し指を口元にあてて,少年はいたずらっぽく笑った。

少女は大きな目をまん丸にして,少年を見つめ返した。

口元がプルプルと震える。

『ありがとう』その言葉が出てこない。

せめて,笑い返したい。

なのに顔の筋肉はすっかり強張って,泣きそうな顔しか出来なかった。



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 20:24:32.76 ID:sUR+JIhz0
「あ〜泣かないで泣かないで;ほらおばちゃんが見てるからさ」

少年はあわてた様に手を振った。

そして新たなウインナーの袋を開封してホットプレートの上で逆さにし,ボトボトとウインナーを落としていく。

「それ食べたらお家帰りなよ?」

少年の言葉に,少女は今度こそ本気で泣きそうな顔をした。

「・・・帰れないの・・・」

少女はうつむき,肩を震わせた。



44 :下、名無しかわりまVIPが送ります。:2007/09/02(日) 20:29:19.94 ID:sUR+JIhz0
少年はったようを掻

駄々をこねる宿にし子が深刻

「よし,ウイナーだゃ体に悪いから。俺日は12時で上だ。ほら,向かいに公園あるだで待ってなレスにでもてってるから

うつむいて女の顔が上

変わず笑顔はけれ,その瞳が輝ていた。

少女は長い髪を揺た。



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 20:34:01.99 ID:sUR+JIhz0
少年の言ったとおり,スーパーの向かいには公園があった。

少女の住んでいたアパートの側にあった,ちゃちな遊具が数点あるだけの広場ではなく,

緑が多く大きな池もある立派な公園だ。

少女はスーパーが見える位置のベンチに腰掛け,足をブラブラさせていた。

母親はもう帰ってきただろうか。

土曜日の休日に家にいない自分に気づくだろうか?

父親を問い詰めるだろうか?

自分を探してくれるだろうか?


しかし,いくら考えても,少女の脳裏に浮かぶのは男に絡みつく『女』の母親の姿だけだった。



52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 20:44:12.59 ID:sUR+JIhz0
「お待たせ」

少年はエプロンをはずした普段着で少女の前に現れた。

時刻は12時を回ったところ。

少女のお腹はグゥと音を鳴らした。

「はは,じゃあ行こうか。近くにファミレスがあるから,そこでいい?」

少女はうなずいた。




57 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 20:52:15.51 ID:sUR+JIhz0
ファミレスの中はガヤガヤと騒がしかった。

休日のお昼とあって,親子連れが多い。

少女と少年は4人がけの席に座った。

「好きなの頼んで良いよ」

少女はカラフルなメニューに目を走らせる。

目がチカチカしてきた。

「オレはハンバーグ定食にすっかな・・・。君は?」

少女は相変わらずメニューのあちこちに目を走らせている。

「こんなところ来るの初めてだから・・・分かんないの」

少年はパチパチと瞬きをした。

「初めてなの?」

少女はこくりとうなずいた。


あの男が来る前にも,母親には恋人がいた。

今よりも もっと幼かった少女を置いて,母親はよく男の元に出かけた。

最低限の食事は用意されていたものの,家族でレストランに行き,和やかな時間を過ごす,などということは少女にとっては夢のまた夢だった。



62 :以、名無しにかわりましてVIPがおします:2007/09/02(日) 20:59:56.95 ID:sUR+JIhz0
「じゃオレが手に決めちゃうよ?

ウエトレス呼び,メニューを指しなら注文

「オライスとーザーサラそれハンバーグ定食。あ,ドリ

かしこまました

が去っていくと,少年は席を立ち,した

「飲み物に行う」

の後についく。

プを稿れ,初めてのドリンクバー。

機械作がまいちらずメロンソーダを溢れい,少年に笑わた。



65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 21:03:46.70 ID:sUR+JIhz0
注文した料理が運ばれてくる。

少女はトロトロのオムライスに ごくりとのどを鳴らした。

外食よりも母親の手料理の方が良いという意見も多いはずだが,少女にとってはこのオムライスが何倍ものご馳走だった。

「ほら,野菜も食べな」

シーザーサラダをすすめながら,少年は笑った。

料理を一通り平らげ,少年は少女に聞いた。

「なんで,家に帰れないの?」

少女の満腹のお腹がキュッと痛んだ気がした。



69 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 21:09:19.62 ID:sUR+JIhz0
「お母さんは家にいるの?」

多分,もう帰っているだろう。それに土日は休みだ。

少女は小さくうなずいた。

「お父さんは?」

ズキンと胸が痛む。

本当の父親は少女が生まれる前に亡くなっている。

あの男は『父親』ということになるのだろうか?

嫌だ。

あんなの『お父さん』じゃない。

少女は首を振った。



74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 21:15:33.59 ID:sUR+JIhz0
「お母さんがお家にいるなら,ちゃんと帰らなきゃ。心配してるよ」

少女は首を振った。

母親が心配をしているところが想像できない。

男の視線から逃れるため,頼ってきた母親。

しかし もう少女の中では頼れる存在ではなくなっていた。


「学校も行かなきゃいけないだろ?お家から通わなきゃ」

少女はまた首を振った。

少年は困ったような顔をした。

「お家はどこ?オレが付いていくから」



77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。:2007/09/02(日) 21:20:18.86 ID:sUR+JIhz0
「いや!」

少女は強く言った。

「いい加減にしろ!」

少年も強めに返した。


今まで穏やかだった少年に少しおびえたのか,少女はびくっと肩を揺らした。

「イヤイヤじゃあダメだ。いつまでも外でウロウロする訳にもいかないだろう。ほら,帰るよ」

少年は伝票を取り,席を立った。

少女は涙を流しながら嗚咽を漏らしていた。

少年に怒られたことと,そして あの男の家に戻らなければいけないことに絶望して。




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