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27 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:34:43.50 ID:VTdCu/6C0

「あのさ…別に急がないから後日 手紙で返事してくれてもいいよ…」

能年
「あっ、えっと、違くて、えっと…」


「んじゃまた明日…会えたら学校で」

能年
「俺ならいいよ」


「えっ…?マジでry(ブッ


電話切られた。

その日はもう一回抜いて寝た。





28 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:35:50.31 ID:VTdCu/6C0
次の日顔を合わせた能年は恥ずかしがって話をしてくれなかった。

かくいう俺も友達に言うのが恥ずかしくて黙ってた。


よく考えるとちょっかいを出すことはあっても能年とまともに喋ったことねぇわ。と今更ながら気づいた。




29 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:36:55.24 ID:VTdCu/6C0
もちろん、ヘタレの俺にそこからの進展はなく

そんな感じでたまに手紙のやりとりをしつつ、1ヶ月がたった。

能年は春休みも終わり高校生になっていた。




30 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:38:12.48 ID:VTdCu/6C0
その日 突然能年が自宅を尋ねてきた。


能年
「あーえっと…ごめん、付き合う前の方が喋れてた気がする。高校生と中学生じゃ会えないしごめんね。別れよう。」


「…そう。」

俺の決死の告白はなんだったのか。

失意の中時間は流れた。





31 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:39:16.36 ID:VTdCu/6C0
俺は高校生になった。

振られてから能年には会っていない。

登下校の時間も勿論違うので姿を見かけることもなかった。

無駄に勉強は出来たので進学校に入学した。


しかし、俺の中学からその高校に通う奴は殆ど居なく、ぼっちの始まりだった。

部活は個人競技ができる陸上部に入った。







32 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:40:14.15 ID:IZYL5HQG0
ほうほう




33 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:40:23.84 ID:VTdCu/6C0
部活では先輩に可愛がってもらいつつ、教室ではずっとpspしてた。


最初こそ、雰囲気イケメンだったのか違うクラスの女の子に話かけられたりした。

でも、根暗な俺を知るとほとんど話かけて来なくなった。




34 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:41:27.96 ID:VTdCu/6C0
そうこうしてる内に2年になった。

やることも無いので部活にひたすら打ち込んだ。

相変わらず能年には会えなかった。

風の噂で能年に彼氏が出来たと聞いた。

でも、へたれの俺にはどうすることも出来なかった。




35 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:42:34.01 ID:VTdCu/6C0
冬になった。

クリスマスも終わり大晦日が迫った日、近所で能年を見かけた。


3年振りにみた彼女は、あまり変わっていなかった。

身長は小さいままだった。





37 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:43:43.31 ID:VTdCu/6C0
この時の俺はどうかしていたんだと思う。


能年
「おー俺!!笑

めっちゃ身長伸びたじゃん!!」


「俺はまだお前のこと好きだ」


第一声から告白しちまった。

勿論振られた。泣いたね。

そりゃーもう泣いたね。

後日、友達から同い年の彼氏が居ることを聞いた。

そりゃ、そうだろうと思った。




36 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:43:16.13 ID:4E4Hu/tN0
さらに ちんこも小さいままだったんだよな?




38 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:44:48.48 ID:VTdCu/6C0
>>36
短小なのはお前らも一緒だろ////


それからは部活にひたすら打ち込んだ。体を動かして忘れようとした。

夜ランニングしてる時、同じ制服の奴と仲良く歩いてる後姿を見かけることは度々あった。

俺は遠くから彼女の後姿を見ていることしかできなかった。




39 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:45:37.75 ID:lCfmJ/RB0
みてるぞい




40 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:45:52.44 ID:VTdCu/6C0
冬が終わり春になった。

能年は大学に行かず事務職に就いたようだった。





41 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:47:03.91 ID:VTdCu/6C0
三年になり勉強にも部活にも忙しさは増した。

結局 満足の行く記録は残せないまま最後の大会も終わり鬱々とした大学受験の時期になった。

この時期になると、周りは彼氏ができたやら、彼女と別れたやら忙しそうだった。

能年は まだあの彼氏と付き合っているんだろうか、俺はそんなことばかり考えていた。






42 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:48:09.09 ID:VTdCu/6C0
桜が咲き始める頃、俺はスーツを身に纏い大学へ進学した。

大学でも根暗な俺に友達は出来なかった。

講義を受けて飯食ってバイトの日々が続いた。


もともと物欲が無かったので気がついたら貯金は50万近く貯まっていた。




43 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:48:40.06 ID:KOMXgrck0
おもしろい!

見てるよ




44 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:50:17.27 ID:VTdCu/6C0
なにか変わるんじゃないかと思ってそれを元に一人旅をし始めた。


大学時代はバイトして旅行に行っての繰り返しに変わった。

ソロ充と言われるとそうだったのかもしれない。旅行は楽しかった。


でもいつも心の何処かで能年のことを気にかけていた。

大学にいるカップルを恨めしそうにみていることしか出来ず、残ったのは虚無感だけだった。




45 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:51:25.22 ID:VTdCu/6C0
4年になった俺は、早めに就活も納得のいく企業に決まった。


この頃になるといよいよ両親がいい加減に彼女は出来ないのかと心配し始めた。

でも、俺は上の空だった。

家に籠ってエロゲをして過ごした。




46 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:52:29.09 ID:VTdCu/6C0
梅雨に入り鬱陶しい雨が降る中、小学校時代の友人に飲み会に誘われた。

行ったら能年が居た。

「居ると喜ぶと思って先輩呼んどたよ」と耳打ちしてくれた。

こいつになら掘られてもいいと思った。




47 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:53:35.96 ID:VTdCu/6C0
4.5年振りに観た彼女は相変わらず可愛かった。

薄化粧で綺麗だった黒髪は軽く染められ、肩に掛かる位にまで伸びていた。

ここにくる前に一軒はしごしてたらしく能年は結構出来上がっていた。





49 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:54:44.81 ID:VTdCu/6C0
能年
「おー俺じゃん?久しぶりーまた身長伸びたねー」


「おーい大丈夫かよ。身長のくだり前も言ってたよ」

能年
「そうだっけーエヘヘ、就職決まったんだってね、おめでとう」


「ありがとう。能年は仕事どうなの?楽しい?」

能年
「うーん、まぁまぁかなでも毎日楽しいよー笑」


「そっか、楽しそうで良かった」





50 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:56:04.18 ID:VTdCu/6C0
能年
「そーいえば、俺はいい加減彼女出来たの?笑
さっき友人君に聞いたらまだ出来てないって言ってたよ」


「嘘だよwwwもう1年付き合ってる彼女がいるよwww」

友人
「マジかよwww聞いてねぇwwwプリクラ見せろwww」


「死wwwwねwwww」

能登
「やったじゃん!!大事にしなよ」


「当たり前だろwwwワロリッシュwww」





51 :名も無き被検体774号+:2013/06/10(月) 21:57:08.22 ID:VTdCu/6C0
彼女の前では、いつも意地っ張りだな。

あんたがまだ好きなんだよ。と心の中で何度も呟いた。

お互い酔ってたのもあるが、よく考えると初めてこんだけ面と向かって話した気がした。





>>次のページへ続く



 

 

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カテゴリー:男女・恋愛  |  タグ:純愛, 青春,
 


 
 
 
 
 

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