91 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:44:56.76 ID:Cx/ZWRb/0
就職先は、小麗の夢でもあった日本語教師だそうだ
しかも、かなり金を掴ませて、大学に通いながら修士を取り、
その後大学の助教となる道まで作ってくれたらしい
小麗は かなりこの話には揺れた。
そりゃそうだ、日本では今からだと日本語学校で働くくらいしか
できないが、本当に先生になれるんだからな
俺も小麗を引き止めることはしなかった。
小麗がそれをどれだけ望んでいたか知っていたから
日本での就職活動は、これで終わりにした
92 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:48:52.90 ID:pd9FYHxu0
俺はハルビンの人とメール交換しているが
そっちに行ったら彼女に通訳でも頼もうかな
94 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:11:04.79 ID:Cx/ZWRb/0
>>92
ハルビンなら近いから頼めそうだな
でも、小麗はネットを嫌うから、
ここで晒してたことを話すと、ころされるな…
まぁ特定されないようにしてはいるけど…
93 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:54:31.18 ID:Cx/ZWRb/0
7月末までは日本にいられる
それからは、小麗と週末に遊びに行くことが増えた
遊園地に行って、二人が苦手なジェットコースターを克服したり、
大きな動物園にいったり、一緒に食べたかったものを食べて回っ
たり、小麗の従弟の家に行って家庭菜園を手伝ったり
小麗がやりたいことを出来るだけやった
小麗にとっての最後になるかもしれない日本での心残りがないよ
うに
愛も確かめ合った。動物のように求め合った。離れてもお互いを
忘れないように
そして7月末。この日を境に小麗には触れることができなくなっ
た。結局は今現在までずっと
95 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:11:43.41 ID:Cx/ZWRb/0
はじめは順調だった
スカイプを通じて話し合い、11月に会いに行く約束もした
毎日欠かさず連絡を取り合っていた
離れていても愛は変わらなかった。小麗は美人だし、教師になる
ことが決まっていたのでお見合いの話も多かった
小麗
「全部断ってるよ!当たり前!」
俺の存在が、小麗を縛っていないだろうか、そういう不安に駆ら
れた
でも、彼女を一番幸せにできるのは俺だと、そう信じることにし
た
なぜなら、小麗はこう言っていたからだ。
(原文なんで見辛いと思う)
96 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:12:24.27 ID:Cx/ZWRb/0
「私のことを心配してくれないとか
私が楽かどうかに無関心とか
私が疲れるかどうかもきにしないとか
全部こわい
兄ちゃんは私の兄ちゃんだ
私はいつまでも、
どんなことがあってもずっと兄ちゃんを考える
どんな時でも
ずっと兄ちゃんを心配!気持ちよくしてると祈る
結婚して、離婚しても
兄ちゃんと無関係な人になっても
兄ちゃんがこの世の中に一番幸せになってほしい」
無関係な人になったとしても、俺のことを一番考えてくれる。中々
言えるもんじゃないと思う
そんな人に出会えたのは本当に幸せなことだ。どんな方法を使っ
てでも一緒になる方法を探そうと思った
まずは、ご両親に直接会って話をしよう。そう考えて、11月小
麗の実家に行くことを決めた
しかし、会うことは叶わなかった
98 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:30:23.25 ID:Cx/ZWRb/0
11月中ごろ、小麗からこんなことを言われた
小麗
「…ごめん。飛行機、まだキャンセルできる?」
俺
「…え?」
小麗
「お母さんが、絶対に合わせないって。
一週間寮で一緒に暮らすって。
学校に行く時以外は部屋からも出してもらえないって」
俺
「なんだよそれ…、おかしいだろ?両親だからってそこまでできる
権利はないだろ?勝手すぎる」
小麗
「私もこんなことになるとは思わなかった。うちの両親がこんなこ
とするのは初めてだよ。本気で、私と兄ちゃんが一緒になるのを
嫌がってるんだと思う」
俺
「小麗はそれでいいのか?」
小麗
「嫌だよ!でも仕方ないよ…」
俺
「会えなくてもいい!少しでも可能性があるなら行く。大学の場所
は知ってるから少しでも…」
小麗
「無理だよ…、ごめん、兄ちゃん。飛行機キャンセルして?」
中国は儒教が根付いている。信仰していなくても心の根の方に。
だから目上の人のことは絶対だし、
家族は何よりも大切にしなければならない
日本人である俺には理解できない感情だ
俺なら家族の反対よりも、自分が幸せになれる道を進みたい
でも小麗は中国人で、その感情を持っている。
それに家族のことを愛している
どこに向ければいいか分からない怒りを抑え、俺は引くことにした
ただし、次必ず会うと釘を刺して
俺
「3月にまた行く。今度はご両親に内緒にしよう。そうでなければ
今回行くぞ?」
小麗
「…分かった」
99 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:34:49.19 ID:KNNETWc0O
なんで、会わせないんだろな?>>1が日本人であるという理由だけ
なら理不尽さを感じる。政治的理由なら尚更だ。
100 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:37:25.56 ID:h8zLtpnb0
>>99
中国人は、命より家族より名誉より、なによりも金を大事にする。
金になる結婚話がもう出来上がってるんだと思うよ。
102 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:44:36.47 ID:Cx/ZWRb/0
>>100
家庭は裕福だからそんなことはないと思っていたが、
案外真相はそんなものかもしれないな
金持ちほど金を欲しがるのかもしれない
102 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:44:36.47 ID:Cx/ZWRb/0
>>99
国内でもよくある話だそうだ
おかしい話だよな
101 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:42:12.20 ID:Cx/ZWRb/0
その後、連絡を取り合ってはいたが、
以前のように笑いあうことはできなくなった
将来、一緒になるためにどうするか、それを話し合う度に口論に
なった
最初は小麗も前向きに頑張っていたが、両親のあまりの権幕に負
け始めていた
あの小麗とは思えないほど、気弱になっていった
そんな時、小麗の父が持病の心臓病で倒れた
俺に関することの口論で、ストレスが溜まったらしい
小麗
「これ以上心配かけたら死んじゃうかもしれない、そうしたら私生
きていけないよ…」
俺
「ちょっとひどいことを言うぞ、小麗。
…それ、本当か?別れてほしいから父親が嘘ついてるんじゃないか?」
小麗
「分からないよ…分からないけど、確かめようがないし、従うしか
ない…」
小麗
「兄ちゃん」
聞きたくない言葉を聞いた
小麗
「別れよう。もうだめだよ、私たち」
104 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:55:11.61 ID:Cx/ZWRb/0
俺
「なんでそんなことを言うんだ?目の前のことに悲観しすぎなんじゃ
ないか?小麗らしくない」
小麗
「そうかもしれないね…」
俺
「お互い愛し合ってるのに離れることが正しいなんてことは絶対に
ない!人生設計より、世間体より、大切なのは愛だろ?」
小麗
「兄ちゃんは兄ちゃんなのに子供だね…、
嬉しいけど難しいよ、やっぱり」
俺
「駄目だ、こんなので終わるなんて絶対にだめだ!お互い、一生後
悔するぞもう少し前向きに、時間をかけて解決する方法を考えよう」
小麗
「…うん、わかった」
なんとか引き止めることはできたが、小麗が諦めるのも時間の問
題だった
106 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:07:21.81 ID:Cx/ZWRb/0
その後も別れ話は続き、何度も思いとどまらせた
そして先月のはじめあたりだ。小麗から、話したいと連絡があっ
た
小麗
「私と一緒だと、兄ちゃん疲れるでしょ?もう、やめようよ」
俺
「またその話か?頑張っていくと約束しただろ?」
小麗
「ごめん…、もう私のためにすべてを捨てようとしないで
兄ちゃんは兄ちゃんのしたいことをして…」
どうにかして、繋ぎ止めたかった。怒らせてでも。だから、ひど
いことを言ってしまった
俺
「研究者になる夢をあきらめたのは誰のためだと思ってる?小麗と
暮らすためだよ、小麗と幸せになりたいからだ。もう、戻れない
んだよ」
小麗
「兄ちゃんも、口論上手になったね…、そうだね、全部私が悪いよ。
ごめんね、兄ちゃん」
俺
「ごめんじゃない。一緒にならないなら、許さない」
小麗
「もういやだ…、兄ちゃんに嫌われたくないよ…」
いつも能天気で笑っていた小麗が、泣くのをはじめて見た
やってはいけないことをした、そう思った
107 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:10:40.86 ID:IczfPW/k0
箱入りの一人娘で良さそうな御家柄とあっちゃ、どこのお国であ
ろうと結婚が本人の自由意志のみで決まるのは稀だろ…
まして中国と日本て、仮に向こうの親に日本への悪感情が無くと
も、周囲からの可愛い我が子への風当たりを心配するわな
家系の事だって、>>1が当主を継ぐことになるわけだろ?
例えが大袈裟かもだけど、〜代続く京都辺りの名家の新当主が婿
入り外国人だったら、誰だってどういうことやねんと思うわ
114 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:36:59.69 ID:Cx/ZWRb/0
>>107
本当におっしゃる通り。
彼女の両親の立場に立つと、俺との結婚を許すわけないな、と思う
108 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:21:01.46 ID:Cx/ZWRb/0
俺
「…ごめん。ごめんな。今のは嘘だ、全部。元々研究の道は俺には
向いてなかったし、小麗がいてもいなくても就職するつもりだっ
た。本当だ。だから泣かないでくれ」
小麗
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
俺
「小麗、別れよう。束縛して悪かった」
小麗
「……ごめんなさい」
俺
「大好きだよ、小麗」
小麗
「私も大好きだ、世界で一番」
俺
「でも、小麗に愛してる、と言いたかったな」
小麗
「……愛してる。愛してるよ!兄ちゃん」
不覚にも、涙が出た。画面が見えなくなるほどに
>>次のページへ続く
就職先は、小麗の夢でもあった日本語教師だそうだ
しかも、かなり金を掴ませて、大学に通いながら修士を取り、
その後大学の助教となる道まで作ってくれたらしい
小麗は かなりこの話には揺れた。
そりゃそうだ、日本では今からだと日本語学校で働くくらいしか
できないが、本当に先生になれるんだからな
俺も小麗を引き止めることはしなかった。
小麗がそれをどれだけ望んでいたか知っていたから
日本での就職活動は、これで終わりにした
92 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:48:52.90 ID:pd9FYHxu0
俺はハルビンの人とメール交換しているが
そっちに行ったら彼女に通訳でも頼もうかな
94 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:11:04.79 ID:Cx/ZWRb/0
>>92
ハルビンなら近いから頼めそうだな
でも、小麗はネットを嫌うから、
ここで晒してたことを話すと、ころされるな…
まぁ特定されないようにしてはいるけど…
93 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 06:54:31.18 ID:Cx/ZWRb/0
7月末までは日本にいられる
それからは、小麗と週末に遊びに行くことが増えた
遊園地に行って、二人が苦手なジェットコースターを克服したり、
大きな動物園にいったり、一緒に食べたかったものを食べて回っ
たり、小麗の従弟の家に行って家庭菜園を手伝ったり
小麗がやりたいことを出来るだけやった
小麗にとっての最後になるかもしれない日本での心残りがないよ
うに
愛も確かめ合った。動物のように求め合った。離れてもお互いを
忘れないように
そして7月末。この日を境に小麗には触れることができなくなっ
た。結局は今現在までずっと
95 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:11:43.41 ID:Cx/ZWRb/0
はじめは順調だった
スカイプを通じて話し合い、11月に会いに行く約束もした
毎日欠かさず連絡を取り合っていた
離れていても愛は変わらなかった。小麗は美人だし、教師になる
ことが決まっていたのでお見合いの話も多かった
小麗
「全部断ってるよ!当たり前!」
俺の存在が、小麗を縛っていないだろうか、そういう不安に駆ら
れた
でも、彼女を一番幸せにできるのは俺だと、そう信じることにし
た
なぜなら、小麗はこう言っていたからだ。
(原文なんで見辛いと思う)
96 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:12:24.27 ID:Cx/ZWRb/0
「私のことを心配してくれないとか
私が楽かどうかに無関心とか
私が疲れるかどうかもきにしないとか
全部こわい
兄ちゃんは私の兄ちゃんだ
私はいつまでも、
どんなことがあってもずっと兄ちゃんを考える
どんな時でも
ずっと兄ちゃんを心配!気持ちよくしてると祈る
結婚して、離婚しても
兄ちゃんと無関係な人になっても
兄ちゃんがこの世の中に一番幸せになってほしい」
無関係な人になったとしても、俺のことを一番考えてくれる。中々
言えるもんじゃないと思う
そんな人に出会えたのは本当に幸せなことだ。どんな方法を使っ
てでも一緒になる方法を探そうと思った
まずは、ご両親に直接会って話をしよう。そう考えて、11月小
麗の実家に行くことを決めた
しかし、会うことは叶わなかった
98 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:30:23.25 ID:Cx/ZWRb/0
11月中ごろ、小麗からこんなことを言われた
小麗
「…ごめん。飛行機、まだキャンセルできる?」
俺
「…え?」
小麗
「お母さんが、絶対に合わせないって。
一週間寮で一緒に暮らすって。
学校に行く時以外は部屋からも出してもらえないって」
俺
「なんだよそれ…、おかしいだろ?両親だからってそこまでできる
権利はないだろ?勝手すぎる」
小麗
「私もこんなことになるとは思わなかった。うちの両親がこんなこ
とするのは初めてだよ。本気で、私と兄ちゃんが一緒になるのを
嫌がってるんだと思う」
俺
「小麗はそれでいいのか?」
小麗
「嫌だよ!でも仕方ないよ…」
俺
「会えなくてもいい!少しでも可能性があるなら行く。大学の場所
は知ってるから少しでも…」
小麗
「無理だよ…、ごめん、兄ちゃん。飛行機キャンセルして?」
中国は儒教が根付いている。信仰していなくても心の根の方に。
だから目上の人のことは絶対だし、
家族は何よりも大切にしなければならない
日本人である俺には理解できない感情だ
俺なら家族の反対よりも、自分が幸せになれる道を進みたい
でも小麗は中国人で、その感情を持っている。
それに家族のことを愛している
どこに向ければいいか分からない怒りを抑え、俺は引くことにした
ただし、次必ず会うと釘を刺して
俺
「3月にまた行く。今度はご両親に内緒にしよう。そうでなければ
今回行くぞ?」
小麗
「…分かった」
99 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:34:49.19 ID:KNNETWc0O
なんで、会わせないんだろな?>>1が日本人であるという理由だけ
なら理不尽さを感じる。政治的理由なら尚更だ。
100 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:37:25.56 ID:h8zLtpnb0
>>99
中国人は、命より家族より名誉より、なによりも金を大事にする。
金になる結婚話がもう出来上がってるんだと思うよ。
102 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:44:36.47 ID:Cx/ZWRb/0
>>100
家庭は裕福だからそんなことはないと思っていたが、
案外真相はそんなものかもしれないな
金持ちほど金を欲しがるのかもしれない
102 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:44:36.47 ID:Cx/ZWRb/0
>>99
国内でもよくある話だそうだ
おかしい話だよな
101 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:42:12.20 ID:Cx/ZWRb/0
その後、連絡を取り合ってはいたが、
以前のように笑いあうことはできなくなった
将来、一緒になるためにどうするか、それを話し合う度に口論に
なった
最初は小麗も前向きに頑張っていたが、両親のあまりの権幕に負
け始めていた
あの小麗とは思えないほど、気弱になっていった
そんな時、小麗の父が持病の心臓病で倒れた
俺に関することの口論で、ストレスが溜まったらしい
小麗
「これ以上心配かけたら死んじゃうかもしれない、そうしたら私生
きていけないよ…」
俺
「ちょっとひどいことを言うぞ、小麗。
…それ、本当か?別れてほしいから父親が嘘ついてるんじゃないか?」
小麗
「分からないよ…分からないけど、確かめようがないし、従うしか
ない…」
小麗
「兄ちゃん」
聞きたくない言葉を聞いた
小麗
「別れよう。もうだめだよ、私たち」
104 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 07:55:11.61 ID:Cx/ZWRb/0
俺
「なんでそんなことを言うんだ?目の前のことに悲観しすぎなんじゃ
ないか?小麗らしくない」
小麗
「そうかもしれないね…」
俺
「お互い愛し合ってるのに離れることが正しいなんてことは絶対に
ない!人生設計より、世間体より、大切なのは愛だろ?」
小麗
「兄ちゃんは兄ちゃんなのに子供だね…、
嬉しいけど難しいよ、やっぱり」
俺
「駄目だ、こんなので終わるなんて絶対にだめだ!お互い、一生後
悔するぞもう少し前向きに、時間をかけて解決する方法を考えよう」
小麗
「…うん、わかった」
なんとか引き止めることはできたが、小麗が諦めるのも時間の問
題だった
106 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:07:21.81 ID:Cx/ZWRb/0
その後も別れ話は続き、何度も思いとどまらせた
そして先月のはじめあたりだ。小麗から、話したいと連絡があっ
た
小麗
「私と一緒だと、兄ちゃん疲れるでしょ?もう、やめようよ」
俺
「またその話か?頑張っていくと約束しただろ?」
小麗
「ごめん…、もう私のためにすべてを捨てようとしないで
兄ちゃんは兄ちゃんのしたいことをして…」
どうにかして、繋ぎ止めたかった。怒らせてでも。だから、ひど
いことを言ってしまった
俺
「研究者になる夢をあきらめたのは誰のためだと思ってる?小麗と
暮らすためだよ、小麗と幸せになりたいからだ。もう、戻れない
んだよ」
小麗
「兄ちゃんも、口論上手になったね…、そうだね、全部私が悪いよ。
ごめんね、兄ちゃん」
俺
「ごめんじゃない。一緒にならないなら、許さない」
小麗
「もういやだ…、兄ちゃんに嫌われたくないよ…」
いつも能天気で笑っていた小麗が、泣くのをはじめて見た
やってはいけないことをした、そう思った
107 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:10:40.86 ID:IczfPW/k0
箱入りの一人娘で良さそうな御家柄とあっちゃ、どこのお国であ
ろうと結婚が本人の自由意志のみで決まるのは稀だろ…
まして中国と日本て、仮に向こうの親に日本への悪感情が無くと
も、周囲からの可愛い我が子への風当たりを心配するわな
家系の事だって、>>1が当主を継ぐことになるわけだろ?
例えが大袈裟かもだけど、〜代続く京都辺りの名家の新当主が婿
入り外国人だったら、誰だってどういうことやねんと思うわ
114 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:36:59.69 ID:Cx/ZWRb/0
>>107
本当におっしゃる通り。
彼女の両親の立場に立つと、俺との結婚を許すわけないな、と思う
108 :名も無き被検体774号+:2012/03/04(日) 08:21:01.46 ID:Cx/ZWRb/0
俺
「…ごめん。ごめんな。今のは嘘だ、全部。元々研究の道は俺には
向いてなかったし、小麗がいてもいなくても就職するつもりだっ
た。本当だ。だから泣かないでくれ」
小麗
「ごめんなさい、ごめんなさい…」
俺
「小麗、別れよう。束縛して悪かった」
小麗
「……ごめんなさい」
俺
「大好きだよ、小麗」
小麗
「私も大好きだ、世界で一番」
俺
「でも、小麗に愛してる、と言いたかったな」
小麗
「……愛してる。愛してるよ!兄ちゃん」
不覚にも、涙が出た。画面が見えなくなるほどに
>>次のページへ続く